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Data Science by R and Python

統計学を、広く、深く、わかりやすく。

健康管理の未来 - データによって変わる未来

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今日は、こんなテーマでブログを書きます。

データ解析のこれから

データ解析をやり始めて、そろそろ2年目になります。いろんなデータに触れて、いろんな手法に触れて。まだまだ、やりたいないことだらけだけど、これからのデータ解析はどうなるのか?という疑問に少しは答えられるようになってきました。

今日、なぜか話題にあがった健康診断の未来はどうなるのかというお話を僕なりに「予想」したものを少し書きます。

リアルタイムデータの可能性

現状の健康管理は、基本的には「会社」や「学校」で実施される「健康診断」によって年度始めの健康状態を知ります。これらのデータの中身は、身長・体重・血圧・血糖など様々な数値と、リスクレベル、さらにアンケート項目などが記入されています。そして、これらに基づいて様々な健康管理に関する意思決定がくだされます。
例えば、「血糖値が高い」ので、病院に行きましょうと言われる。そして、病院にいくと「血糖値を下げる薬をもらって」症状を緩和したり、治療したりするということになります。

しかしながら、今のデータの取り方ではいくら解析してもわからないことがあります。それは、個々人の持つ悪い症状を引き起こした原因です。例えば、健康状態が悪い人がいたとして、その人の健康状態が悪い原因は「食生活」にあるのか、「睡眠不足」にあるのかはデータからは特定できないのです。なぜなら、健康診断で取られるデータは一時的であり、残念ながらその人の生活習慣まではわかりません。

でも、これからはこのような原因が不特定であるという状態が変わってくると僕は考えています。その状態を変える鍵は、「ウェアラブルデバイス」と「センサー技術」にあります。

ウェアラブルデバイス

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ウェアラブルデバイスは、ここ数年で一気に発展したデバイスで、Google Glassなどがその筆頭と思われます。この他にも「健康管理分野」で様々なウェアラブルデバイスが登場しています。一例を紹介すると、こんな感じです。

これらのデバイスは、歩数や距離、カロリー消費量などが確認できるほか、眠っている間に睡眠の質(眠っている時間や夜中に目覚めた回数)を記録することができるようになっているんです。つまり、リアルタイムにデータを収集できるような仕組みを持つデバイスということです。

センシング技術

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センシング技術というのは、「センサーを利用して物理量や音・光・圧力・温度などを計測する」ための技術ですが、これらがここ数年で飛躍的に伸び始めています。特に、血糖値の計測において、血を採って計測するのが普通だったわけですが、最近はこんな技術が開発・登場し始めています。

まず、Googleは涙で血糖値を測ろうとしています(相変わらず半端ないですね^^;;)
センシング技術 ウェアラブル機器:涙で血糖値を測るスマートコンタクト、Googleが開発へ - EE Times Japan

それから、最近は赤外線を用いて血糖値を測る技術も開発途上
http://www.aimetech.co.jp/pdf/kettoukei.pdf

大手企業も続々とこの分野には挑戦している!
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/it/news/201011/517401.html

研究発表では、少し先ではあるけど小型化したセンシング器ができそう?
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42269&-lay=lay&-Find

ウェアラブル × センシング技術からリアルタイムデータが生成される

かなり、夢物語的なものもたくさんあるわけですけど、紹介した2つのデバイス・センシング技術が組合わされば、血糖値のリアルタイムな計測は可能になります。そして、恐らく不可能ではなくここ5年で確実に試作機までは作られると思います。
血糖値は、食べ物を食べれば上がるような指標としてまずは見ることができますね。つまり、血糖値は「あなたが何時にどんなものを食べているのか」を予測する指標ということになります。そして、その血糖値の変動スピードから、何を食べているかを予測することもできるようになるでしょう。つまり、血糖値がリアルタイムに取られるようになれば、私たちの生活習慣の多くをデータによって見ることができるようになるのです。

解析から疾病の原因を特定し、予測し、予防する未来

そうなれば、血糖のリスクレベルが高い人の生活傾向もいくつかのパターンに分けられることになりますし、同時にそのパターンに当てはまっている人は潜在リスクが大きいということもわかるようになるでしょう。同時に、パターンに当てはまるということは原因もはっきりするわけですから、対策も薬だけではなく生活習慣の「どこを、どのように改善するべきか」が明確になります。

本当にパターンなんてあるのか?

では、パターンなんて見つけられるのかということですが、それが僕ら統計・機械学習をやっている人の使命でありますし、実際に最後に書いている時系列のパターンマッチングによって可能になっていくものと思われます。

終わりに

いかがだったでしょうか?
データの得られ方が変わると、私たちの生活は一変していきます。データが取られるのは恐怖だという方もいらっしゃるでしょうが、一方でデータを適切に活用することは、私たちの疾病を予防し、そして原因を特定し、治療する手助けにきっとなります。こういう技術が、医療のあり方も大きく変えていくことになるでしょう。

こんなブログは滅多に書けませんが、同時に同じような話を2カ所から聞くことになったのでせっかくなので未来を予想してみようと思って書いてみました。

楽しんで読んでくださった方がいれば幸いです。

時系列データのパターンマッチングに関する論文

・特徴的な時系列パターンの効率的な発見法
http://www.ieice.org/~de/DEWS/DEWS2006/doc/7A-o6.pdf

・大規模時系列データからの特徴自動抽出
http://db-event.jpn.org/deim2014/final/proceedings/D4-2.pdf